11.18.2023
2:00 pm
11.18.2023
4:30 pm
14:00 挨拶
14:15-15:13 ①上映プログラム
15:30-16:30 ②アーティストトーク
14:15-15:13
無人の体育館の中に、その同じ体育館内部を撮影した写真が立てられており、
カメラが無限に写真の中へ突入を繰り返す。
膨大な数の写真を使って、映像でしか表現できない運動と空間を作り上げた作者の代表作で、
日本の実験映画を代表する1本でもある。後の映像作家にも多大な影響を与えた。
公園の芝生にいる人々が画用紙を空中に投げると……。
屋外でのアニメーション制作は作者が好んで使う手法だった。
誰もが自分でやってみたくなるシンプルで鮮やかなテクニックと牧歌的な雰囲気が楽しい1本。
「写し写される記憶 薄れゆく過去の景色の動き」
作者は文字やテキストを題材にしたアニメーション作品を多く制作している。
本作は石原吉郎の詩をもとにしており、粘土で作り出した、
寄せては返す波を思わせるダイナミックな動きの中に詩人の言葉が一文字ずつ現れては消えていく。
1つの部屋に大勢の人々が出たり入ったり、同じ動きを繰り返していく。
しかし不思議と人々がぶつかり合うことはない。
映像の魔術師ズビグニュー・リプチンスキーの代表作で、
当時におけるアニメーションと合成の高度な技術を使って、カオティックな風景に秩序を与えている。
第55回アカデミー賞短編アニメ―ション賞受賞作品。
アパートの一室に漂う怪しい光と影。
室内の様々なモノからその表皮のみが剥ぎ取られ、宙を漂い、
他のモノに貼りつくというアイデアをふくらませて完成させた。
全編がカメラのシャッターを開放して撮影する長時間露光のコマ撮りで撮影されている。
「GRIM」とは「ぞっとするような」という意味。
様々な実験的手法を駆使してアニメーションを制作したノーマン・マクラレンの作品。
切り絵やドローイングなど複数の技法やマテリアルを組み合わせて、
2次元とも3次元ともつかない不思議な幻想空間を作り上げている。
パステルで描かれた夢のような風景の中で、物体が生き物のようにダンスする。
自身の身体を変形させ、人と何かが融合したようなその身体を、一種の道具として利用し、生活する人々。
和紙上に線で描かれたものは、1枚ずつ積み重ねられ、その人間の動きを生み出している。
透ける残像が動きを滑らかにすることで、像はリアルに近づき、
画面に映る紙の背景が、像が虚像であることを強調している。
【伊藤高志】映像作家。1956年福岡生まれ。大学在学中、映像作家松本俊夫に師事。
『SPACY』(1981)が国内外の映画祭で絶賛される。
超現実的な視覚世界や人間に潜在する狂気や不条理を追求。
代表作に『モノクロームヘッド』(1997)、『最後の天使』(2014)、『零へ』(2021)など。
COSA